あけまして~と前回のブログを書いたのがおよそ一月前・・・
娘が4月から小学生になるので説明会に行ったり、インフルエンザにかかった娘を看病したりとバタバタしてこのブログも書けずにいました。すみません。

完全に言い訳から入りましたが、少しずつ更新頻度をあげるよう努力しますので数少ないこのブログを読んでくれている方々、どうか見捨てないで温かい目で見守っていただけると幸いです。
そんなわけで今日はちょいと真面目なお話、縫い穴について考えてみたいと思います。
先日ミドルウォレットのオーダーをいただきまして、その打ち合わせ用にとステッチサンプルを作りました。その際に普段使っている菱錐だけでなくあまり使わない菱錐や菱目打ちを使って改めて縫い目を確認してみました。
- メインで使っている菱錐です。サイズも小ぶりで非常に手に馴染むので本番ではこれを使う事が多いです。普段使う糸の太さとも相性バッチリです。
- レザークラフトを始めたばかりのころに買ってみたけれど全然使えなかったので放置していた物を研いでみたら非常に調子が良くなったので一軍に昇格。
- ①番の菱錐のサイズ違い。穴が小さく普段使う糸との相性を考えると今のところ出番が全くありません。もう少し細い糸を使う際は活躍してくれるはずです。
- この中で一番良いやつです。メインで使っていましたが貧乏性なので使うのが勿体ないと思ってしまい最近はあまり出番がありません(笑) 太い糸を使う際にはお世話になるはず。
- レザークラフトを始めるときに絶対にお世話になるC社さんの菱目打ちです。左の写真を見ると穴の大きさが目立ってこの糸との相性はあまり良くないです。
- これもわりと有名なとこの菱目打ちです。左の写真を見てください。何も言うことはありません…
左の写真はどちらも同じ菱目打ちを使ってあけた穴ですが大きさが違います。上の革の厚みが2,5㎜で下の革の厚みは約1㎜です。このように菱目打ちは革の厚みによって穴の大きさが変わってしまいます。
財布を作る場合、全て同じ厚みの革を使ったとしても何枚か重なる部分では厚みが出るので、菱目打ちを使うとステッチにばらつきが出てしまいます。なので僕は菱錐を使って穴をひとつずつあけています。
キレイなステッチにするには穴の大きさだけでなく角度も一定に保たなければなりません。
この点で考えると複数の穴を同時にあける菱目打ちに軍配が上がります。菱錐は一穴ずつあけるので角度を保つのが難しいです。集中しているときはさほど問題ないと思いますが、一息ついたのちに再開する際には注意が必要です。
長々と書きましたが僕の個人的な考えです。太い糸を使う人は大きい穴があく菱目打ちの方が良いかもしれませんし、もっと高級な菱目打ちやヨーロッパ目打ちを使えば状況は変わるかもしれません。色々と試して自分の作風に合う道具、やり方をみつけるのがベストですね!

あくまでも革工房Rocafortの使っている比較的にお財布に優しい道具でのお話です。少しでも誰かの参考になればありがたいです。